今の社会は彼の,彼女の言葉,いや言葉だけぢゃなく表情も身体もすべてにアクセスできなくするのが簡単な社会だ。ネットワークは,そんな社会から当然進化する。間もなく。
中国国内のプロバイダーから,検索エンジンのグーグルにアクセスできなくなっていることがわかった。中国では11月の共産党大会を控え,当局がネット上での言論規制を強化している。
70年代かよと思わせるような「レッド・ウォール」だが,そのときは新聞や雑誌,TV,ラジオがメインだったが,今なら当然ネットワークに高い壁が築かれる。この情報遮断は別に共産主義国だけでなく,日本でだってやろうと思えば簡単にできる。指定のホスト,IPアドレスへのアクセスをプロバイダーでシャットダウンするのなど簡単なこと。気付かないうちにアクセスできないサイトがあってもおかしくはない。
現在のサーバーを中心とした社会では,そのようなことを防ぐ手立てはない。今のネットでは著作権が…とか,サイト上で悪口を云われる…とか,ここぞとばかりにネットの悪,を口にする人がいるが,そんな弊害ははじまりのはじまりでしかない。ピア・トゥ・ピア型のネットワークに,フリーネット的な匿名性が加わる次のネットワークでは,言葉を発した人もファイルを流した人もわからず,特定の発言・ファイルを遮断することもできない。そのとき,現在のネットを悪く云うことしかできない人たちは,どうやって生きていくのだろう? さて,どのように賢く生きていかなくてはいけないか,わかるよね。
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